クマのエサ場となる森つくり
・読売新聞2006/11/30
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広島県安芸太田町の山の急斜面に立つ104800本のシバクリの木に実がついた。これは奥山にエサを増やし人里に来るクマをへらすのが目的で2003年までの10年間に植林(57ヘクタール)されたものである。クマは冬眠に備え、1日に4キロも「堅果類」を食べる。広島県意外にも岩手県、和歌山県でもこのようなクマのエサ場となる森つくりが進んでいる。人里にクマが出没するのを減らすために行った「ドングリ集め」は、賛否にわかれている。「地面においたドングリはネズミやイノシシのエサになるだけであり、豊作と不作の繰り返しの中で個体数を調整するのがクマの自然な姿。人が介入すべきではない」という批判と「荒れた山奥を凶作が襲ったとき、人が手をさしのべなければ、クマは絶滅してしまう」という意見もある。この論争に決着はついていないが、「ドングリ集め」は一時しのぎという点では一致である。背景には日本の森の荒廃がある。クマが暮らしやすい森は、クリやミズナラも混じる混合林の方がいいという。日本クマネットワーク代表の坪田氏は「野生動物の生息域は政府が一体となって管理すべきもの。林野庁、環境省という枠にとらわれている場合ではない。自然生態系は国民の自然財産だという意識を国民が持たない限り、日本の森と野生動物は守れない。」と警告している。
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